ドラパー中学校はNY州の州都アルバニーから北へ車で20分くらいの街スケネクタデイーにあり、公立高校も併設する大規模な学校です。ドラパー中学校のマリアム・マイヤー先生が柿の木プロジェクトの実施を学校に提案し、同僚、3人の先生が代表となり申し込みを行いました。
式典前日、マリアム・マイヤー先生が顧問をしている「平和を考えるクラブ」の生徒30人は折り紙ワークショップを行いました。また合わせて横断幕も作りました。
ドラパー中学校に隣接する高校の講堂での式典は圧巻でした。音楽演奏から始まり、原爆の話しと柿の木プロジェクトの紹介(コンピュータイメージで作成)、生徒のジャズバンド演奏、高校生のダンスチームによるダンス、実行委員の挨拶が行われました。柿の木はポット植えのまま植樹、「平和を考えるクラブ」のメンバーで土をかけていきました。1000人を超える生徒の参加者、そして、3人の先生の情熱で式典は大成功でした。これには、マリアム先生と彼女のこどもが作ったコンピューターイメージの柿の木の説明イントロダクションの素晴らしさがありました。このイントロダクションは「サダコの話」や、広島・長崎の資料館からの写真も使って、こども達の興味をひくように非常に分かり易く作ってありました。この映像を見て涙ぐむ子もいて、式典終了後は、多くのこども達が、壇上にかけより、柿の木を見て、握手を求めてきたりしました。9.11のテロにあって、こども達は被爆の恐ろしさや痛みを理解できるようになったのかもしれません。学校の入り口に飾られた、テロ後に送った実行委員からのメッセージがそれを物語っているようでした。午前中すべてを使っての全校生徒の参加も珍しく、学校長に働きかけて実現した3人の先生たちの行動力に感動しました。