2013年の福島の植樹は、福島藝術計画 x Art Support Tohoku-Tokyo の「つたえるプロジェクト」の一環で、福島県内5か所で実施されました。福島藝術計画 x Art Support Tohoku-Tokyoは、東京都による芸術文化を活用した被災地支援事業で、福島県、東京都、東京文化発信プロジェクト室(公益財団法人東京都歴史文化財団)の三者が共催し、地域の団体と協働してアートプログラムを実施するもので、文化芸術に触れる機会や地域コミュニティの交流の場をつくり、文化芸術による地域活力の創出と心のケアという視点から復旧・復興の支援を目指しています。
2012年の6月30日の福島藝術計画 x Art Support Tohoku-Tokyoのキックオフフォーラムを皮切りに、福島県庁、福島県立博物館、福島県立美術館の協力のもと、「被爆柿の木2世」の里親募集の活動がスタート。2012年12月25日には、本宮市の公民館で柿の木プロジェクトの説明トークイベントも開催しました。
本宮市からの申込は、高松義行市長、教育委員会から届きました。本宮市内には中学校が3校あります。そのうちの1校である本宮市立第二中学校には、2000年2月14日に柿の木が植樹されています。今回はまだ柿の木がない2校、白沢中学校と、本宮市立第1中学校の生徒たちと是非植樹を! との声があがり実現したものです。
1月28日、植樹に先だち、白沢中学校では、1月28日に柿の木プロジェクト 事務局 宮島依子が事前学習を行いました。柿の木プロジェクトのDVDを見た後に、宮島が実施するフェアリー(妖精)作りについても説明しました。その後、白沢中学校の生徒一人一人に「10年後の自分へのメッセージ」を書いてもらい、そのメッセージとともに全身写真を撮ってもらいました。
そして、3月8日の植樹当日は、白沢中学校の体育館において、校長先生のお話、海老沼正幸先生から柿の木についてのお話があった後、宮島によるワークショップが実施されました。あらかじめ一人ずつ印刷しておいた写真を切り抜き、棒をつけて、フェアリーの完成です。
白沢中学校からは代表15名が全校生徒のフェアリーを持って、スマイルキッズパークへ移動しました。そこでは、地元の方たちが餅つきの準備をして待っていてくれました。スマイルキッズパークは、放射能の問題から外で遊ぶことができない小さな子どもたちの屋内遊技場となっています。
植樹式では、海老沼先生、校長先生の話の後、白沢中学校の代表の生徒たちの手によって、土がかけられました。
お餅つきの準備をしてくださった地元のお年寄りのフェアリーも、その場で制作し、植樹式に参加してくれた皆様全員のフェアリーを柿の木のまわりに立て、お祝いしました。
植樹後は、お餅つきをして、みんなで美味しくいただきました。
フェアリー作成時に生徒たちが書いた「10年後の自分にむけたメッセージ」は、その後タイムカプセルに入れられて、スマイルキッズパークに埋められることになっています。