HEARTSという刺繍会社から植樹申し込みがありました。
HEARTSの製品は、クオリティを重視しており、刺繍はすべて8人の職人による手作業で行い、製品を作っています。ファスナー箇所も、通常なら皮革を使用するところは、すべてコルクの素材を使用しするというようなこだわりです。HEARTSには、「The Child Artist」というブランドがあり、このブランドは、子どもたちのアート作品を元にハンドメイドの女性用ファッションアクセサリーを作っており、子どもたちの創造性を世に発表したいという思いから始まっているそうです。以前よりこのプロジェクトは進行しており、過去にも恵まれない子たちの施設とのコラボレーションを行い、その施設に売り上げの一部を寄付してきています。
柿の木プロジェクトのことはネットで見つけたそうです。コラボレーション商品を作らないかとの話があり、2015年夏にビッグサイトで展示会の時にポルトガルから来日したCEOのTiago Vieraさんと担当者のPatricia Costaさんの二人と直接お逢いし、話しをすることができました。
その後、「The Child Artist」柿の木プロジェクトは、植樹式とワークショツプに参加してくれた子どもたちの柿の木の絵の中から、3枚が選ばれTwill(スカーフ)が完成。WEB上で販売しています。
The Child Artist:
http://www.thechildartist.com/ja
売り上げの一部は、柿の木プロジェクトの事務局にフィードバックされることになっています。
今回、一番大変だったのは、柿の木の輸送でした。スムーズにポルトガルの空港までは到着できたのですが、その後、多額の関税をかけられたり、大切な植物検疫証明書を紛失されたり、HERTSの担当者は、山のような書類を準備しなければならなかったようです。もちろん、日本の柿の木事務局からも様々な書類をお送りしました。それでも2月3日に日本から送った柿の木は、3月24日に無事にポルトガルに到着しました。また、輸送に1ヶ月半もかかったにもかかわらず、柿の木は元気でした。
植樹式は、1ヶ月遅れとなりましたが、4月29日にフェルゲイラス市立図書館の庭で行われました。最初に図書館の中で、柿の木の話を聞いた子どもたちは、柿の実をつくり、紙に描いた大きな柿の木に貼っていくワークショップを行いました。そして、図書館の庭で「被爆柿の木2世」を植樹することができました。最後まであきらめないで、税関とのやりとりを続けてくれたHEATSの皆様に心から感謝します。